アイルランドのクリスマス 後編です。

サンタクロースへのおもてなし
世界中の子供たちに一晩でプレゼントを配るサンタクロースのために、軽食を用意します。サンタクロースにはミンスパイとウイスキー、またはギネス!トナカイのために人参も用意します。ミンスパイとは、中にミンスミートという色々なフルーツの入ったパイ。なぜフルーツなのにミート(肉)と付くのかというと、昔お肉を保存するのにフルーツを敷いてミルフィーユ状態にしていて、そのお肉を取り出した後のフルーツをパイにした事が由来だそう。
最近はアメリカのテレビや本の影響で、ミンスパイとウイスキーでは無くクッキーとミルクがメジャーになりつつあり、お父さんサンタは「サンタクロースはミルクじゃなくてウイスキーが好きだよ!」と力説しているとか。

たくさんのクリスマスプレゼント
サンタクロースからは一番立派なプレゼントが届くけれど、それ以外にもたくさんのプレゼントがもらえます。クリスマスの朝はプレゼントの包み紙が床いっぱいに散らばるそうです。

クリスマスの海水浴
12月25日の朝、サンタの格好をした人たちが次々と海の中へ入っていきます。ハイテンションのパリピではなく、チャリティで海の中へ入るそうです。海の中のほうが温かいそう。

クリスマスツリーの行方
クリスマスツリーに使ったもみの木は、リサイクルされます。
もみの木を投げて、その飛距離を争うイベントもあります。

リトルクリスマス
1月6日はリトルクリスマス、別名Women’s Christmasと呼ばれ、クリスマスディナーや家族へのもてなしを頑張った女性たちをねぎらう日だそう。男性が家事を一切引き受けて、女性は外で集まってパーティをするのです。
日本でも女正月という、同じイベントがあるのですね、知らなかった!

こんなところでしょうか。
アイルランドの文化を知ることも、あらためて日本の文化を考えることもとても楽しいですね。

それでは、よいクリスマスを。

メリークリスマス。今夜はどんな風に過ごす予定でしょうか。
先日、ダブリン出身の先生からアイルランドのクリスマスのお話を聞きました。
とても面白かったので紹介します。

アイルランドのクリスマス
キリスト教徒の多いアイルランドは、クリスマスイブには教会に行き、クリスマス当日は家族で過ごします。ほとんどのお店は閉まり、街は静まり返ります

クリスマスの準備は年始から始まっている
クリスマスディナーの中に、クリスマスプディングというドライフルーツのケーキがあります。それは熟成させるほどおいしくなり、2月くらいから仕込み始めることも。
アルコールたっぷりのハードな食感。普段お酒を飲まないおばさまも、クリスマスの日にはこのケーキで酔いを楽しむそうです。

ショッピング
クリスマスディナーの準備のため、たくさんのお買い物をします。クリスマスの期間は各国で活躍している家族がアイルランドに帰ってくるので人がたくさん。急にお買い物すると物がなくなってしまうので、1か月間ゆっくりショッピング。
デパートにはサンタクロースがいて、子供たちは少し怖がりながらも膝に乗せてもらいます。手には一年間いい子でいた子供の名前リスト。

特別なテレビ番組
12月の第一金曜日には、「THE LATE LATE TOY SHOW」という子供のための特別なプログラムが放送されます。アイルランド中の子供たちに出演のチャンスがあり、歌や踊り、最新のおもちゃの紹介があり、クリスマスプレゼントの品定めをします。
夜の9時頃からたっぷり3時間。夜更かしが許される特別な時間です。

これはインターネットで世界中どこからでもリアルタイムで配信していたので、私も観ることができました。時差は9時間なので日本は朝の6時から。
オープニングはリトルマーメイドのunder the sea!歌と踊りはとても素晴らしく、過去にはアイルランドの映画「シング・ストリート」の主人公にオーディションで選ばれたフェルディアくんもこの番組で歌っていました。
https://www.youtube.com/watch?v=B6gMhujoRwk
おもちゃのホットドッグに本物のケチャップかけたり、STAR WARSのライトセイバーでデススターをガンガン叩いたりやりたい放題。なんとも言えない派手なクリスマスセーターも最高!

クリスマスのごちそう
ショートケーキを食べるのは日本独自の文化で、アイルランドのクリスマスケーキはマジパンでドライフルーツのケーキをコーティングしたもの。
お肉はもともとガチョウを食べていたけれど、アメリカから七面鳥が入ってきて定番になりました。
その他スプラウト(芽キャベツ)、ハム、ポテト、トライフル(カスタードやフルーツゼリーが数段重なったデザート)などなど。

クリスマスキャンドル
窓際にクリスマスキャンドルがおいてあれば、それは「どうぞ中に入ってください。もてなしますよ」という歓迎の意味。

クリスマスクラッカー
パーティに欠かせないクリスマスクラッカー。3連のキャンディーのような形で、一つ目には紙の王冠、2つ目には小さなお菓子、3つ目にはジョークが入っています。そのジョークは特別面白いものではなく、それを読み上げてみんなで頭を抱えるのを楽しむそう。これは例文を教えてもらったけどよくわからなかった…

後半へ続く